成り行き(なりゆき)
FXの注文方法には、いくつかの種類があります。その中でも最も簡単明快なのが、 ここで解説する「成り行き注文」です。成り行きというのは株取引の際によく使われる言葉で、 相場が現在つけている値で売買をするという意味です。
FX業者によっては注文方法の名前が異なっていて、「マーケット注文」 と呼んでいるところもあります。名称が違っていても、どれも成り行き注文であることに 違いはありません。
売買注文というのは思っていたような値動きにならなければ成立しないことも 多々ありますが、成り行きの場合はほぼ確実に注文が成立します。 その時点での時価で売買するのですから、とにかくポジションを持ちたいという場合には 一番確実性が高いと言えます。
指値(さしね)
成り行き注文とは逆に、特定の価格で売買を成立させたい時に用いるのが 指値注文です。 値を指すと書いて指値注文というくらいなので、指値注文を出しておけば、 相場が目的の価格に到達したら自動的に売買が成立します。
指値注文のメリットというのは、言うまでもなく目的の価格で確実に売買ができることです。 FXというのは1銭単位で利益を狙うものなので、1銭の誤差が成否を分けることも 少なくありません。
特に分単位での短期売買を繰り返しているという場合は尚更でしょう。
そんな時、指値注文は高い正確性を発揮してくれます。
自分が売買画面に張り付いていられる時であれば指値注文を出さなくても 目的の価格になるのを待ち構えていて、その価格になったら即座に注文ボタンを クリックすればいいと思いがちです。これで指値注文と同じ効果が得られそうな気もします。
しかし、これは実際にFX取引をやってみると分かるのですが、目的の価格になったものの、 一瞬でまた動いてしまうことがあります。
ほんの0.1秒だけ目的の価格になって、その後は相場が反転してしまったとしたら、 絶好の逆張りチャンスを逃したことになります。
こういう時であっても、指値注文であればたとえ0.1秒間しかつけなかった値であっても、 しっかり注文を成立させてくれます。この点は人間とコンピューターの能力の差 と言っても良いでしょう。
コンピューターよりも素早い反射神経を持っている超人であれば 必要ないかも知れませんが、たとえ売買画面に張り付いている時であっても、 指値注文を活用したほうが得策だと思います。
なお、この指値注文というのは新規売買注文だけでなく、決済注文にも利用可能です。
逆指値(ぎゃくさしね)
指値注文は新規注文と、決済時の利益確定に利用する ということを前提にしたものです。しかし、相場というものは生き物なので、 思っていた通りになるとは限りません。もちろん思惑と反対の方向に進んでしまった 場合というのもありますが、そればかりではなく、思っていた方向に進んだものの、 予想よりも強い力で相場が動いたということもあるでしょう。
いずれの場合であっても、成り行きや指値だけでは損失のブレーキや 利益の最大化はできません。
そこで利用したいのが、逆指値です。
逆指値というのは、通常の指値とは反対です。
例えばある通貨ペアが上昇して、一定の価格になったら買い注文を入れる というような場合に用います。ちょっと分かりにくいかも知れませんので、 ドル円で例えてみましょう。
これは実際にあった値動きで、2011年3月にあった東北の大地震で極端な 円高が進んだ時がありました。ドル円は80円というラインが強く意識されており、 それまでにも何度か80円をブレイクして79円台を目指そうとする動きがあったのですが、 何度となく跳ね返され、いつしか市場には「80円に近づいたら上昇」 というムードが流れていました。

ちゃんと理解
しなきゃね…